医療ブログ

巨大子宮筋腫

文責:田中 / 2021年7月22日

今週、大変大きな手術がありました。

Yさんは69歳。全く別の事でご近所の開業医さんを受診した時に、お腹が腫れているのを指摘されました。その先生から「臨月のようなお腹じゃないか!」と言われ、すぐに婦人科に行くように言われメディカルパークへ。30代から子宮筋腫を持っていることは自覚していたそうですが、産婦人科の病院では、「閉経すれば小さくなるから」と言われ、ずっと放っておいたそうです。診察室に入ってきた瞬間にお腹に目が行きました。確かに臨月のよう。MRIを撮ると、案の定、巨大な筋腫が・・・。

手術は4時間近くかかりましたが、無事に終わりました。筋腫の重量を測定してみたら、合計できっちり2500g。これってちょうど新生児の平均体重。40年近く、ずっと赤ちゃんをお腹に抱えて生活されていたわけです。図らずも「臨月」と表現された最初のお医者さんの見立てが的確だった、というオチまでついて。

 

Yさんのお腹はゲッソリと凹みました。

ライザップ真っ青だ。

 

手柄をアピールするようなことは嫌なのですが、職員から、「家族のゲスい愚痴を載せるより、なんでこういう症例の事をもっとブログに書かないのか?」とせっつかれました。Yさんご自身からも「ぜひ自分の経験が他の方の参考になれば」と背中を押して頂きましたので、今おブログで紹介させて頂きました。

 

でも。

確かにYさんのような方は沢山おられます。「筋腫は閉経すれば全て解決する」という誤解は禁物です。私の持論ですが、子宮筋腫のような良性疾患に対しては、お医者さんの側に十分な技術と経験さえあれば、よほどの大きさであっても、傷が小さい腹腔鏡手術で治療が可能です。大きくお腹を切る手術をされてしまうのは、勿体無いと思います。開腹と内視鏡では手術の後の回復のスピードが月とスッポンほど違います。

 

まあ。

大変は大変です。こういうケースでは事前の用意周到な準備が必須です。Yさんの場合も、手術室ではいつ開腹になっても良いように2段構えで準備をしてくれていましたし、開腹になった場合に備えて、麻酔科の吉田先生にはあらかじめ、術後の硬膜外麻酔の準備までして貰いました。そこまで備えていたからこそ、手術が成功したのでしょう。スタッフに感謝。

 

ただ。

手術終わった後に、患者さんの家族に病状を説明するのですが、その時、疲れたのか、何故か、呂律が全然回っておらず。

説明を聞いていたご主人がマジに引いていた。

スミマセンでした。

決して酒飲んでいた訳ではありませんので。

 

※当記事は2021年4月16日付の田中院長amebaブログより参照。