医療ブログ

多発筋腫の患者さん

文責:田中 / 2022年1月13日

関連記事➀・➁に続く記事となります。

https://ameblo.jp/tanaka–yudai/entry-12641286521.html

https://ameblo.jp/tanaka–yudai/entry-12641493155.html

朝の回診の際に、病室の名前に見覚えの名前がありました。Tさん。1年ほど前に私が49個の筋腫を切除した患者さんです。ブログでも2回ほど取り上げさせて頂きました。昨日、帝王切開でご出産されていたのでした。

 

「え?もう産まれたの?」

 

それが率直な感想でした。Tさんは手術が終わったあと、術前に凍結してあった受精卵を移植して妊娠されました。沢山の事がありました。通常は10分で終わるはずの流産手術で、筋腫が邪魔をして、1L以上出血しまったこともありました。すべて覚えているのですが、妊娠したらすぐに、不妊診療科を離れて産科の管轄になってしまうので、気づかないうちに、いつの間にか出産予定日を迎えておられました。

 

Tさん、おめでとうございます。最初に子宮のMRIを見た時には、あなたを妊娠させる自信はありませんでした。いや、ほぼ負け戦になると思っていました。このような日が来る事は想像できませんでした。大変はご苦労だったと思います。私の予想まで覆したのはお二人の意志の力です。その強い思いに絆された神様が私とメディカルパークに神通力を与えてくれたのだと思います。有難うございます。