医療ブログ

無排卵月経について(続編)

文責:田中 / 2021年10月10日

無排卵月経の続編です。 日常の診療で経験する無排卵月経は、 (1)多嚢胞性卵巣症候群 (2)脳下垂体の問題 (3)卵巣機能低下 上の3つに大別されます。 今回は多嚢胞性卵巣症候群について解説します。 (1)多嚢胞性卵巣症候群 無排卵月経のうち、最も頻度的に多いのが多嚢胞性卵巣症候群(PCO)です。多嚢胞性卵巣症候群も広い意味では脳下垂体の問題に分類されます。2007年に日本産科婦人科学会の生殖・内……

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無排卵月経

文責:田中 / 2021年10月5日

「私は無排卵なのでしょうか?」 無排卵月経を心配して来院される患者さんが大勢おられます。メディカルパークだけでも、沢山いる訳ですから、日本全国で見てみれば、「妊娠しない原因は、自分の無排卵月経が原因なのではないか?」と悩んでいる方はものすごく多くはずです。 しかし、実際に検査をしてみると、正常に排卵している方が大多数です。 多くの患者さんが無排卵を心配する理由……

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難治症例に対する腹腔鏡手術について

文責:田中 / 2021年9月9日

これはある患者さまの骨盤のMRI写真です。ご了解を頂き、掲載させて頂きました。矢印が示しているのは巨大な子宮筋腫です。通常の子宮の大きさは鶏の卵程度の大きさです。それが、胸のあたりまで子宮筋腫が発育してしまっています。この患者さまのご希望は、二つ。お腹を切らずに腹腔鏡で手術をして貰うこと、そして子宮を残して、筋腫だけ取って貰うこと。断ろうかと迷いましたが、引き受けました。腹腔……

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難治性不妊症に対する再生医療(PRP療法)

文責:田中 / 2021年8月24日

今回は昨年5月に田中院長の「難治性不妊症に対する再生医療(PRP療法)」に対する記事をご紹介します。 当院は昨年厚労省より、「難治性不妊症に対する再生医療(PRP療法)」を実施可能な施設として認定を受けました。 当時の成績となりますが、皆様のご参考になりましたら幸いです。 PRP療法について➀ https://ameblo.jp/tanaka–yudai/entry-125959231……

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人工授精の思い出

文責:田中 / 2021年8月17日

半年位前のことでしょうか。 いや、もしかしたらもっと前かも知れません。 外来で、人工授精と体外受精を混同しておられる患者様に、その違いを説明しました。 これは毎度の事で、「人工授精は『人工的』だから、危険だ」、とか、「費用が何十万円もかかる」と思っておられる方がなんと多い事か。 これらは全て誤解です。   人工授精は自然妊娠と全く同じ理屈だから、毛嫌いしないで貰いたい、費用も2万円かかからない、や……

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医療ブログを投稿しました(胚盤胞のグレードと治療成績について(1))

文責:田中 / 2021年8月12日

今回は、胚盤胞のグレードと治療成績について、2回シリーズでお届けします。 体外受精を行っていると「胚盤胞」という言葉を必ず聞くと思います。胚盤胞とは、受精してから5日程度経過した段階の細胞数200~300個の卵の状態で、中に「胞胚腔」というスペースが形成されます。 体外受精で胚盤胞の段階に達した胚を移殖する際、その胚盤胞のグレード評価は非常に大事な指標です。グレードは、培養士が顕微鏡で卵を観察し……

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喫煙と不妊(特に男性不妊に関して)

文責:田中 / 2021年8月6日

今日は喫煙と不妊のテーマを書きます。 患者さんから、「妊娠力を上げるために、食事とか、生活習慣は何を気を付ければ良いでしょうか?」というご質問を沢山頂きます。そういう時には、私は「好きなものを食べて、普段通りに生活すれば良いと思いますよ!」と伝えるようにしています。特別な何かを摂取したり、逆に何か一つの食材を我慢することで妊娠出来るのであれば、こんなに楽なことはありません。お酒についても、泥酔する……

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爪にはご用心

文責:田中 / 2021年7月30日

先週金曜日の夕刻。 外来終了直前の時間帯で、分院から子宮外妊娠の疑いの患者さんが紹介されて来ました。 確かに、これは危ない状況だと判断し、その場で入院して頂き、翌日、緊急手術を行うことになりました。ところが、その患者さまは両手両足のすべての爪にネイルをされていました。手術には、マニュキュアなどは大敵なのです。麻酔中は、酸素飽和度と言って、指に小さな機械を付けて、静脈血中の酸素濃度を常時モニターする……

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巨大子宮筋腫

文責:田中 / 2021年7月22日

今週、大変大きな手術がありました。 Yさんは69歳。全く別の事でご近所の開業医さんを受診した時に、お腹が腫れているのを指摘されました。その先生から「臨月のようなお腹じゃないか!」と言われ、すぐに婦人科に行くように言われメディカルパークへ。30代から子宮筋腫を持っていることは自覚していたそうですが、産婦人科の病院では、「閉経すれば小さくなるから」と言われ、ずっと放っておいたそうです。診察室に入ってき……

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SEET法(体外受精の話題)

文責:田中 / 2021年7月10日

体外受精の中で、「SEET法」と呼ばれる移殖方法があります。 SEET法というのは、採卵後に卵を浸しておいた培養液を凍結保存しておいて、それを胚移殖の数日前に子宮内に注入する方法です。10年ほど前に、この方法が体外受精の妊娠率を劇的に改善するという報告がアメリカの不妊学会誌に発表され、話題を呼びました。しかし、その後それほど広がりは見せませんでした。というのも、導入したクリニックも沢山あったものの……

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