不妊治療
はじめて不妊治療を受けられる方へ
妊娠のしくみ
赤ちゃんを授からないのは、妊娠するまでの過程の中でどこかに不妊の原因があると考えられます。
まずは妊娠成立のしくみを知ると、不妊原因を理解しやすくなります。
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脳からホルモンを分泌
脳の視床下部からホルモンが分泌されて脳下垂体に作用し、FSH(卵巣刺激ホルモン)、LH(黄体ホルモン)を分泌します。
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卵子の成熟と排卵
脳からのホルモンの刺激を受けて、卵巣の中に蓄えられている卵子が発育し始めます。
卵子が成熟していくと卵子が入っている卵胞も大きくなり、エストロゲン(卵胞ホルモン)が増加します。エストロゲンが十分に増えると、卵胞が成熟したと脳が判断し、LHを大量に放出します(LHサージ)。
この刺激で卵胞が破裂し、排卵が起こります。 -
卵子の卵管への取り込み
排卵が起こると、卵巣から延びる卵管采が卵子をキャッチし、卵管の中に取り込みます。
卵管の中には繊毛と呼ばれる細い毛がたくさん生えていて、卵子を蠕動運動のようにゆっくりと受精を行う場所(卵管膨大部)に運びます。 -
受精
膣中に射精された精子は、子宮上部にある卵管の入り口を通り、卵管膨大部を目指します。
精子の1匹だけが卵子の透明帯を突き破って中に入り、受精します。
受精卵は5~7日かけて分割しながら子宮に向かいます。
卵管はその間、受精卵に栄養や発育に必要な物質を供給します。 -
着床
受精卵は胚盤胞の状態で子宮内にやってきます。着床時に透明帯という殻を破って子宮内膜に潜りこみます。母体の血管から発育に必要な栄養や酸素を受け取るようになると、着床が成立します。