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子宮内膜症合併不妊について①

2019年9月09日

今回は、シリーズ物として子宮内膜症のことを書きます。長くなりますので今回は第1回。

昨年、「子宮内膜症の治療ガイド」という本を上梓しました。小生、この本も含めてこれまで4冊の本を書きました。すべて不妊治療関係の本ですが、書店に売り出されるまでの自分の労力と、得られる対価(要するに売れ行き)との間の乖離が余りに大きく、今回の話が来たときには、今回ばかりはと、断固拒否していました。しかし結局押し切られる形で執筆が始まってしまったのですが、渋々承知したので、完成するのに何年もかかってしまいました。今回も売れ行きには全く期待していませんでしたが、意外や意外。この内膜症の本に関しては、大変売れ行き好調らしいのです。都内の書店でベストセラーになったこともあったようです。出版元の幻冬舎に聞いてみると、「これまで所謂『内膜症本』は沢山あれど、こと不妊治療に特化した『内膜症本』が無くて、それがヒットの原因でしょう」との分析。

そして本の発売以来、地方からも内膜症合併不妊で悩まれる方がメディカルパーク湘南を受診されるようになっています。その反響に驚いています。来院される方の多くは内膜症の治療と不妊治療の両立に関するセカンドオピニオンを求めての患者さんです。そうした患者さんのこれまでの辛苦を聞けば聞くほど、「ぜひ治療してあげたい」と、いう思いに駆られますが、千葉県や埼玉県など関東近郊の方ならまだしも、東北地方や関西地方の方からわざわざ来られるような方には、一般論だけお話して、お帰り頂くことも多々あります。もどかしさを強く感じる瞬間でもあります。

今や、若年女性の10人に1人が内膜症に罹患するといわれています。そして、内膜症を持っている人の3人に1人は不妊症を併発しているといわれます。

内膜症には薬物療法もあります。本邦でも10種類以上の治療薬が認可されています。確かに効果は期待出来るのです。問題は、どの治療薬も、すべからく排卵を止めてしまうことです。つまり、不妊治療を考えている人には、薬物療法は選択の対象にすらなり得ないのです。ここが本当に大きな問題なのです。内膜症があれば、妊娠しない→妊娠しないと排卵が継続する→排卵が継続すると内膜症が悪化する→すると更に内膜症が悪化する。まさに悪循環です。

どうしたらこの悪循環を断ち切れるのでしょう?

その、最大・最強ツールが腹腔鏡手術です。

腹腔鏡手術を駆使することによって、内膜症を持っている患者さんでも非内膜症患者と全く同等の治療成績が期待できるのです。内膜症に限ったことではありません。不妊治療と外科治療は切っても切れない関係なのです。これらは総称で、「生殖外科手術」と呼ばれ、近年注目されている分野です。そのニーズは今後も確実に増え続けて行きます。

今日はここまで
次回はメディカルパーク湘南のおける子宮内膜症合併不妊の治療成績を紹介します。

帝王切開硬膜外麻酔

2019年9月02日

帝王切開後の痛みが以前より和らいでいます。

産科の岸田です。

従来、当院の帝王切開の麻酔は腰椎麻酔のみで、手術後にお薬の効果が切れると、他の鎮痛薬を使って痛みをとるしか方法がありませんでした。

現在は、腰椎麻酔に加えて、手術前に局所麻酔をして、とても細いチューブを背中に入れる硬膜外麻酔を併用しております。

この細いチューブから、手術中にも痛み止めを追加することができますし、手術後に部屋に戻ってからも痛み止めのお薬が、自動的に持続的に注入されます。

それでも痛みを感じたときには、ナースコールを押すことなく、ご自身がスイッチを押すだけでお薬を投与できる「PCAポンプ」という 自己調節鎮痛法を取り入れております。

手術後の痛みのみならず、お母様の術後回復が、従来の方法に比べて飛躍的に良くなっており、赤ちゃんのお世話も出来ています。

前に帝王切開した方は、その時よりとても楽だったとおっしゃっています。

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