院長ブログ

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「G」違い

2019年7月03日

G20大阪サミットが終わりました。
世界中から要人が大阪に集合したのだから、警備なんかもさぞかし大変だったのだろうと思います。ニュースでもG20の話題で持ち切りでした。

せんべい齧りながら、そのニュースを見ていた妻が。

「凄いわね~。つい数か月前に、G5が発売されたってあんなに話題なってたじゃない?それが、もうG20だって。どれだけ通信スピード速くなるんだろうね~。だめだ、もう私にはついていけない。」

いや、ついていけないのは小生の方でして・・・。

「関わってはいけない」

2019年7月01日

小学生の時のトラウマのお話をします。
多分、4年生位の頃です。習い事に行くために自転車を漕いでいました。習い事は憂鬱です。だから、くそノロノロ運転で、ただ機械的にペダルを回していました。ちょっと前を、杖をついたお爺さんが歩いていました。進行方向は私と一緒だったので、私には背中しか見えていません。すると、その向こうから、男性が歩いて来ました。その人はこちら側に向かって歩いているので、顔が確認できました。多分20代位だったと記憶しています。そして、お爺さんとその若い人が、私の自転車のちょっと前ですれ違いました。静かな住宅街の中、比較的ゆとりのある幅の広い歩道でした。ただ、その時、お爺さんが左によけるか、右によけるか、ちょっとまごついたように見えました。その瞬間、そのお兄さんが怒鳴り声をあげたのです。

「ボケっと突っ立てんじゃねーよ、バカヤロー!」

グダグダしながら自転車に乗っていた私は、その余りに突然の怒声に、びっくらこいてしまいました。そして思わずハンドル操作を誤り、自転車ごと転倒するという失態を演じてしまいました。超スロースピードだったので、ケガなどはしませんでしたが。

帰宅後、母親にその日の出来事を話しました。
私は、「お爺さんは悪くない」、と言い張りました。
すると、母は「どこの世界にもオカシイ人がいるのよ。関わらないようにしなさい。そういうのを世間ではチンピラって言うのよ。」
と私を諭しました。「チンピラ」という言葉を初めて知ったのもその時でした。

昨日のこと。
冷蔵庫を開けて下の引き出しから氷を取り出そうとしていた時です。ちょうど軽く屈んだところに、息子が私の背中を通り過ぎようとしました。

その時、軽く鈍い音がしました。振り向くと息子が足を抱えて悶えています。どうも、私の突き出たお尻をよけようとして、反対側の壁に足の小指をぶつけてしまったようでした。

「おい、大丈夫か?」
声をかけた瞬間、凄い怒号が響きました。

「ボケっと突っ立てんじゃねーよ、バカヤロー!」

一語一句同じ。
幼少時のトラウマをフラッシュバックさせるには十分過ぎるほどの迫力。
居た。
「関わってはいけませんよ」とあれほどきつく母から教えられたチンピラが。
同じ屋根の下、そして目の前に。

体外受精減額のお知らせ

2019年6月24日

“I have a dream that one day, at a clinic in Fujisawa, patients suffering from infertility will be able to receive any kind of practices without financial concern.”
「私には夢があります。いつの日か、藤沢市の、とある病院で、不妊患者さんが、経済的な心配をせずに不妊治療を続けられる日が来ることを。」

アメリカ公民権運動のキング牧師の演説をパクってみました。

そう。
私には沢山の夢があります。
手術の腕をもっと上げること、ワールドカップで日本が優勝する事、家族旅行ってやつに行ってみること、湘南台駅にロマンスカーを停車させること、埼玉の分院行きの運転手を見つけること、等々・・・。

その沢山の夢の一つが、「体外受精の患者負担を減らすこと」です。

メディカルパーク湘南は、7月1日より、当院で体外受精移植を5回行っている患者様については、それ以降の体外受精の金額を全て50%減額します。

「5回移植」というのはどういう状況でしょうか?
当院のデータでは体外受精で妊娠される方の80%以上は5回以内の移植で妊娠しています。また、良好胚盤胞による融解胚移植の妊娠率を見ると、変動はありますが、大体40~50%程度で推移します。こうしたことを鑑みると、5回移植で妊娠に至っていない、という状況は大変憂慮すべき状況です。恐らく、助成金の権利も使い切っているはずです。何の確約も無い中で、それでも我々を信じて、苦しい治療に耐えている患者さんに対して、只々申し訳無く思います。これまでも3回以降の25%減額の制度がありましたが、そんなのでは手緩い。

「こうした患者さんのご負担を少しでも軽くできれば。」

長年、ずっと考えていました。そして、この度、経理担当部署、病院スタッフ、妻(←何故、こやつにまで! ゚Д゚)と、各方面への根回しと説得が漸く実を結び、減額制度を実行に移すことになりました。減額対象は過去に数回移植を行っていて2人目、あるいは3人目の為の移植で来られている方も、全て対象になります。(ただし、同一周期で2段階移植を行っている方は1回のカウントとなります。)発効は7月1日以降となります。該当される方はご確認を。

最後は、月面着陸のニール・アームストロング船長のパクリで。

“That is one small step for an infertile patient, but one giant leap for infertile society.”
「これは一人の不妊患者にとっては小さな一歩に過ぎないが、不妊業界全体にとっては大きな一歩となるはずだ。」

液体ミルク

2019年6月21日

今回は産科領域の時事ネタです。

ご存知の方も多いかと思いますが、液体ミルクが発売されたというニュースが相当大きく報道されています。これまでは日本では粉ミルクしか認可されておらず、働くお母さんにとっては哺乳瓶のミルクの温度調節などの手間が省略されて随分楽になる、というのが大きな利点のようです。NHKのニュースでも粉ミルクの煩わしさを取り上げていました。
① お湯を沸かす
② 粉末ミルクを溶かす
③ 温度計を入れる
④ 70℃になるまで待つ
⑤ ⑤飲ませる
ざっとこんな作業行程になるそうです。確かに大変。

「そんなに大変なのか・・。知らなかった。」
私がテレビを見ながら独り言のようにつぶやくと、妻が、割って入ってきました。
「あら、全然そんなことないわよ。沸騰したお湯に粉入れて、その後に適当に水道水で薄めればいいだけの話。凄い簡単よ。」
「え?そんなことしてたの?」
「なんで?悪い?」
「マジで水道水入れてたの?」
「なんで?ちゃんと成長したじゃない。」
「・・・」

そこに、たまたま息子が通りがかりました。
その時はトレードマークのヘッドフォンは付けていなかったようで、我々の会話が聞こえいていたようです。

そして、ボソッと一言。
「だから俺たち、馬鹿になったんじゃねーの?」

EMMA検査と乳酸桿菌

2019年6月17日

三度まじめな事を書きます。

先日の「子宮内細菌フローラ」の続編です。今回はその後の治療についてです。EMMA検査で乳酸桿菌量が90%以下であった場合には、乳酸桿菌のサプリメント製剤で治療を行います。このサプリメントは、元々は腟カンジダの再発予防のために開発されたものです。それを不妊治療に転用するのです。剤型には、経腟錠(腟の中に挿入する錠剤)と経口錠の2種類が有ります。当院のマニュアルでは、まず一定期間腟錠を使用して頂き、その後、経口錠にスイッチします。これまで目立った副作用に遭遇したことはありません。そして経口錠を開始してからある程度経ったところで、再度EMMA検査を行います。

以下は治療結果です。

メディカルパーク湘南でEMMA検査を受けられた患者さんの数が27名。前回のブログでも報告しましたが、乳酸桿菌の割合が90%以下の方が21名(78%)いました。そして、21名全員が一定期間サプリメントを使用して貰いました。このうち10名が治療後に再度EMMAを受けていました。(再検査をするかどうかは患者さんの希望に委ねており、現時点で確認できたのは10名でした。)最近、北山医師(月・火、水・金曜日の不妊外来担当)が結果の解析をしてくれたのですが、その報告を見て、大袈裟では無く目を疑いました。10名全員の平均で見ると、治療前では平均17.0%であったものが、治療後には78.8%まで改善していたのです。実に4.6倍です。再検査を受けた10名のうち、6名(60%)の方で乳酸桿菌率が90%以上に回復していました。また、残る4名のうち、2名(20%)は90%には届かないものの、80%以上に改善していました。中には、0%→82.39%、6.09%→97.6%とか、ちょっと俄かには信じがたいような劇的な改善を見せている事例もありました。

このうち、治療の最後まで転帰を追跡できた1例を紹介します。

Mさんは41歳。神奈川県内の他の不妊クリニックから当院に来られたのが約2年前。その後、人工授精を2回、体外受精を5回行いましたが、一度も妊娠反応が陽性になることは有りませんでした。着床障害の状態だと考え、ERA(これは前回のブログで紹介しました。)に加え、EMMA検査を提案しました。ERA検査では着床の窓のずれは有りませんでしたが、EMMA検査では、乳酸桿菌率はわずか4.07%という結果が返ってきました。Mさんには、マニュアル通りに乳酸桿菌サプリメントを使用してもらいました。そして、約3か月後に再度EMMA検査を施行したところ、96.5%まで上昇していました。そしてその翌月、4回目の胚移植で見事にご妊娠されたのでした。産科部長の岸田医師(月・水・木・金・土曜日の産科外来担当)によれば、胎児発育は順調との報告を受けています。再来月の分娩予定日が待ち遠しく感じられます。

勿論、ただ1例のみで、乳酸桿菌治療の有用性を証明できる訳ではありません。しかし、着床障害に悩む方々にとって、一筋の光になる可能性は十分にあると思います。乳酸桿菌の治療成績については、今後も解析を進めますので、またご報告したいと思っております。

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